プロフディフ地方小さな旅




1. プロフディフ - アレクサンドロヴォ - ペルペリコン

4世紀のアレクサンドロヴォ墳墓は、2000年に発見されたトラキア文明が残したモニュメントの中で最も有名なものの一つです。ブルガリア国内でも有数の大規模な墳墓に数えられています。墳墓内の保存状態が極めて良い壁画は、トラキア人の宗教、儀式、武装、生活、服装などについて多くの新しい事実を教えてくれます。 東ロドピトラキア美術博物館は日本政府のODA無償資金援助(約3億4千万円)を受け建設された博物館です。2009年、日本とブルガリア両国の外交復興50周年を記念しブルガリアを御訪問された秋篠宮同妃両殿下、ブルガリアのパルバノフ大統領が開所式ご出席され5月に正式にオープンしました。 展示品の中で最も目立つのは、サカール山脈北部で発掘された98個の金製アップリケ(紀元前4500年~4000年)です。バルナのネクロポリス(墓地)で発見されたアクセサリーとホトニツァ村のネックレスと並んで欧州最古の金製品とされています。

プロブディフから東ロドピ山脈の「聖域都市ペルペリコン遺跡」までの距離 は98キロです。東ロドピで470メートル高い岩のピークに位置しています。 この聖域都市は、最近ブルガリアで最も話題となっている古代遺跡です。考古学調査によれば、生活の跡で最も古いものはなんと6000年前の石銅器時代です。後期銅器時代・初期鉄器時代になると、この都市は巨大な聖地へと成長します。古代ギリシャの著名な歴史家ヘロドトスの記述にあるように、ロドピ山地の東部には、岩石の掘られた供養台で火を焚きワインを捧げる、ディオニューソス・ザグレウスを祭った聖地がありました。そこで仕える巫女には、あのデルポイ・アポロ神殿のピティアに負けないほどの知名度があったようです。また、ローマのセウトニウスによれば、あのアレクサンドロス大帝が全世界を手に入れるといった予言を耳にしたのもペルペリコンだそうです。






2. プロフディフ - スタロセル - ヒサーリャ

スタロセルはプロブディフ市から北に54キロに位置する村です。スタロセル文化遺跡群村の奥、スレドナゴナ山地に囲まれた山中にあります。紀元前5世紀頃のトラキア時代の文化遺跡群で、神殿と思われる建物を始め、分散された幾つかの小型遺跡から成り立っています。冥界を往復したとされるギリシャ詩人オルペウスを開祖とするオルペウス教を信仰していたと推定されています。



ヒサーリャはプロブディフ市から北に45キロ、ヒサーリャ市内にあるローマ時代の要塞都市です。3世紀後半、ローマ皇帝ディオクレツァンによって建造されため、皇帝の名をもつディオクレツァノポリスと名付けられました。同遺跡は約11mの高さを持つ城壁に周辺を囲まれ、城壁内には温泉を利用した約2000平方メーターの公共浴場(テルマエ)や、古代円形劇場、らくだの門と呼ばれる高さ13mの南城門や、浴場跡など保存されています。また、このヒサーリャ市には、22の温泉源があります。




3. プロフディフ -アセノヴグラト -バチコヴォ修道院

アセノヴグラトは、ブルガリア中部の町、紀元前400年から紀元前300年ごろ、トラキア人によって築かれた。ブルガリア帝国とビザンティン帝国(東ローマ帝国)との戦争の時代、町はブルガリアの軍事要塞として活用された。ブルガリアとラテン帝国との関係悪化に伴ない、1230年にブルガリア皇帝イヴァン・アセン2世は町の要塞を強化した。「アセノヴグラト」の呼称はこれにちなんで、皇帝の名をとって1934年に命名されたものである。 アセノヴァ要塞(アセン要塞)は、イヴァン・アセンの時代の要塞跡であり、アセノヴグラトの町の中心から2キロメートルのところにある。要塞は、エーゲ海で古代ローマの道路の接続トラキアを保護するためのビザンチン皇帝ユスティニアヌス大帝(527〜565)の治世に建設された。同地には、トラキア人の時代の生活の痕跡も残されている。 アセノヴグラトはワインの生産地としても知られており、ここで造られたワインはブルガリアじゅうに流通している。また、ウェディングドレスの生産でよく知られ、ブルガリア各地から結婚式を控えた人々がこの町を訪れる。 町には、ヴェチェルニク(「夜の風」)と呼ばれる風が吹く。

バチコヴォ修道院はプロヴディフから南へ約30キロ、アセノヴグラトから南へ11キロ、きれいなロドピ山脈のなかのアセニッツァ川のほとりに建つ修道院。同院は、1083年にビザンティン帝国の東欧軍司令官でグルジア人のグリゴリ・バクリアニとその兄弟アバシイによって創立された。規模・建築の美しさ・壁画などの芸術性のどれをとっても、国内ではリラ僧院に次いで2番目に優れているとされ、ユネスコの保護下に置かれている。グルジアから贈られたとされる、生神女マリヤと幼少のイエスを描いたイコン(1311年作)が保存されている。





4. プロフディフ - バラの谷

(カルロヴォ、カロフェル、カザンルク、シプカ)

バラの谷は、ブルガリア中部の地域で、中央バルカン山脈のすぐ南にあり、同山脈とスレドナ・ゴラ山脈にはさまれた一帯を表す。ストリャマ川とトゥンジャ川の2つの川の渓谷がある。渓谷は、バラの生産地として良く知られており、バラはこの地で数世紀にわたって栽培され続けてきた。ブルガリアは香水に使われるローズオイルの世界最大規模の生産地の一つである。バラから抽出されたオイルは香水用として世界的に使われている。ローズオイル生産の最大の拠点となっているのは、バラの谷の中央に位置するスタラ・ザゴラ州の町カザンラク(カザンルク)であり、このほかにもカルロヴォ、ソポト、カロフェルなどの町が生産拠点となっている。毎年、カザンラクとカルロヴォではバラとローズオイルを祝うバラ祭りが開かれる。バラ摘みは毎年5月から6月にかけて行われる。この間、一帯はバラの良い香りに包まれ、多様な色のバラに覆われる。バラを集める作業は器用さと忍耐が必要で、かつては女性の仕事であった。バラの花は一つ一つ摘み取られ、ヤナギのかごに入れて蒸留所に運ばれる。




5. プロフディフ - コプリフシティツァ

コプリフシティツァはブルガリア中央部の町。19世紀に豪商や富豪たちが建てた民族復興様式の邸宅が多く、美術館都市と呼ばれる。また、1876年にオスマン帝国からの独立を目指した四月蜂起の地として知られる。



6. プロフディフ - パンポロボ

パンポロボはマウントスノー(1926メートル)のふもとに1650メートルの高度でロドピ山脈内部に位置している。プロブディフから南に85km、スモーリャンから北に15km離れたロケーションに位置し、地域の気候は穏やかな冬が特徴である。ブルガリアのすべての山のリゾートで晴れた日に最初にランクされている。マウントスノーで晴天にギリシャの国境を確認するパノラマレストランとテレビ塔がある。1年中観光客が訪れ、夏はハイキングや乗馬などが楽しまれ、冬はスキーやスノーボードに充分な積雪がある。





7. プロフディフ - プロフディフ地方ワイナリ

ブルガリアではトラキア人の時代からブドウが生産されており、良質のワイン産地として知られている。世界最古のワイン産地の一つ。 バルカン半島以北はその気候から白ワインの産地とされている。逆にバルカン半島以南は赤ワインの産地として名高い。 トラキア平原を代表する赤品種として知られるものにマブルッド、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどがある。 白品種ではリースリング、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランがある。近年では個人経営のワイナリーが多く現れており、ブティックワインといった小ロットで高額なワインがブルガリアのワイン市場をにぎわせている。